海運プラザ 海運豆知識

第28回

膨張式救命いかだについて

マルコポーロの東方見聞録(1271~1295)によると、当時インド洋を航海する船が、船体のもろさからしばしば難破するものが多く、乗組員や商人たちは皮袋を携帯していて、天候が険悪になり、海が荒れはじめると、宝石や食糧、衣服等をこの皮袋につめ、それらの皮袋をまとめて縛り、一種のいかだをあらかじめ作っておき、いよいよ嵐に要れて船が沈没する事態になると、乗紳員逹はこのいかだにのり移り漂流した。漂流中に皮袋に入れてある飲食物を必要量だけ取り出し、再び息をふきこんで皮袋をふくらます方法で、海上200浬にも及ぶ数日間の漂流に耐えたと記されている。発想的にはこれが現在の膨脹式救命いかだの起源といえる。膨張式救命いかだは折り畳まれて暴露甲板に搭載されるが、風浪や雨水、日射、煙突その他からの煙や火の粉などによる老化損耗から防護するためFRP製のコンテナに収容されている。コンテナは強靭で断熱性に富み、腐食性もなく軽量であるから取扱いには便利である。船舶の海難発生時は、手動で投下することができ沈没した場合は自動離脱装置内のダイヤフラムに水圧が加わりO(オー)リングが外れて固縛を支えているトリガーを作動解放させ、コンテナを浮上させるよう設計されている。

第1種膨張式救命いかだ

第1種膨張式救命いかだは、第1種船(国際航海に従事する旅客船(12人を超える旅客定員を有する船舶))と第3種船(国際航海に従事する500GT以上の非旅客船)および遠洋区域または近海区域を航行する船舶に搭載される。
なお、内航船(第4種船 国際航海に従事しない500GT未満の非旅客船)においては、第2種膨張式救命いかだを搭載しているが、定員が異なるだけで第1種膨張式救命いかだと機能的に変わることはない。

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