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第34回

船舶における離着岸操船の方法について

船舶の離着岸は、飛行機の着陸と同様、最も船長を緊張させる操船であり、係船岸壁に横付けする舷を右舷にするか左舷にするかは、岸壁の使用状態によって異なっており、通常プロペラが1軸右回り船の場合では、プロペラの作用から左舷付けの方が右舷付けよりも容易と言われております。
ここでは、一般的な船の離着岸方法について図を用いてご説明致します。

1.各係船索の名称

1.各係船索の名称 ヘッドライン
前部スプリングライン
後部スプリングライン
スターンライン

2.左舷付け

下図に示すように、接岸コースを岸壁線に対して約20度で航進して機関後進をかける。1軸右回り船は、プロペラ放出流の作用と迫圧力の作用で船尾は左舷方に押されるので岸壁に寄り、左に横滑りしながら右に回頭し比較的容易に接岸できる。

2.左舷付け 岸壁面に対して20~30度の角度を保って減速徐行しながら接近する。
予定位置に達する頃、右舷錨投下、機関後進、左転舵をするとほぼ平行に停止する。
はじめにスプリングライン、その後ヘッドラインをとってそれを適宜巻いて船をひき寄せ、その後は各係船索をとって係船する。なお、右舷錨は、水面下で適度に弧を描き、巻締め過ぎないよう注意する。
風潮を前方から受ける場合は、予定位置を少し行き過ぎて船を岸壁に平行にして停止させヘッドラインをなるべく前方のビットに係止し、風潮に流されながら係船する。
風潮を後方から受ける場合は、④と逆パターンをとって係船する。

3.右舷付け

下図に示すように、できるだけ岸壁にそって前進し、横付け地点手前で機関を一旦停止する。その後、左舷錨を投下し行き足をとめ、横付け地点にきたときにスプリングラインとヘッドラインをとって横付けする。

3.右舷付け 岸壁面に対して平行に近く船幅の約1.5倍程離して減速徐行して接近する。
着岸予定位置の手前で機関一旦停止後、左舷錨を投下する。その後、左回頭するように舵を取り、同時に機関を微速後進する。
前部スプリングラインを先に岸壁のビットにとり、次いでヘッドラインをとる。その後、船首を少し岸壁面に向くようにして各係船索を取って引寄せる。
風潮を後方から受ける場合は左舷錨を投下後、機関後進として行き足を止め、前部スプリング ラインとスターンラインをすばやく係止して引寄せる。
風潮を沖側から受ける場合は左舷錨を投下し後進とともに前部スプリングラインをすばやく陸上のビットに係止し、機関と転舵によって船尾が岸壁に圧流されるのを防ぎ各係船索を取る。

4.離 岸

風潮の影響が小さい場合は、船首の動きをとめる前部スプリングラインを1本残し、横付け舷の方に舵をとって微速前進をかけ、まず船尾を離してから後進をかけ、その後スプリングを放す。一般的に離岸は着岸より容易である。具体的な標準パターンは下図のとおり。

4.離 岸 風潮のない場合または船尾方向より風潮を受ける場合、投錨されている場合は、前部スプリングライン1本を残して他の係船索全部を取り込み、舵を岸壁側一杯にとって機関の前後進微速停止を小刻みに数回繰り返して船尾を岸壁から振りだして離す。
船尾が岸壁から離れ前部スプリングの取込みが終了したら、右舷錨を巻込みながら機関を後進に使用する。巻込みが終了したら機関を前進に使用して操船、出航する。
船首方向より風潮を受ける場合は、前部スプリングライン以外のすべての係船索を取り込み、船体を係止する。その後、スプリングラインを徐々に伸ばし右舷錨を巻込みながら、船首を岸壁から離し係留舷へ転舵し前進簿側として離岸する。

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