海運プラザ 海運豆知識

第40回

船体の構造様式

船体は十分な強度が確保できる構造、できるだけ軽構造、作業工程が簡単で建造しやすい構造、船の用途にかなった有利な構造でなければなりません。これらを考慮しながら、各部材の寸法・配置がきめられますが、主として縦強度部材、横強度部材の配置のしかたによって、横式構造・縦式構造・縦横混合式構造の3つの構造様式があります。

(1)横式構造
ビーム(梁)・フレーム(肋骨)・フロアがブラケットで結合されたわく組および横隔壁などの横強度部材を中心とし、これに縦強度部材を配材して、各部材の機能が発揮できるよう構造した様式を横式構造といいます。従来はほとんどこの様式であったので、経験的に十分なものがあり、構造も簡単で建造しやすく、倉内の凹凸が少ないので広く船内が使えます。しかし部材の配置の点からどちらかといえば縦強度の点で劣り、フレームの心距を小さくしたり、甲板・外板などの板厚を増すことになるので船体重量が重くなります。そのため、中小型船舶(ケミカルタンカー、LPG船、油タンカー、貨物船)の構造として適しております。

(2)縦式構造
横式構造とは逆に、主として縦強度部材の骨組みを中心として構造する様式を縦式構造といいます。横強度を保つための横隔壁と大型の船底、船側、甲板のわく組のほかは縦隔壁・縦材を縦方向に配置していますが、工作的な面から船首尾倉内は横式構造としております。この構造は縦強度にまさり船体重量は軽減されますが、構造が複雑で倉内の凹凸がひどく一般貨物には不向きな構造といわれております。縦強度の不足しがちな大型船(コンテナ船、鉄鉱石運搬船、重量物運搬船等)に採用されております。また、縦式構造は船殻重量が軽く(材料軽減)、長大な船倉を有する船には横式構造より縦式構造の方が縦強度(船を縦方向に曲げようとするサギング、ホギングの状態)の点で有利といえます。

(3)縦横混合式構造
横式構造と縦式構造の長所をとって組み合わせた様式が縦横混合式構造で甲板部と船底部は縦式として縦強度を保ち、船側は横式として横強度を保つとともに凹凸を少なくして大型船(石炭専用船、木材専用船等)にも適するようにしています。この様式の場合も船首尾倉内では工作的に困難なため横式としています。縦式と横式の長所を併せもつ構造のため船価が高いのが難点といえます。

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