海運プラザ 海運豆知識

第42回

転落者救助と操船措置

1.転落者発生直後にとるべき措置

航行中、人が海中に転落した場合は人命救助のため迅速に次の処置をとる必要があります。

  • ① 発見者直ちに船橋に通報すると共に、手近の救命浮環、自己発煙信号、自己点火灯を投下する。
  • ② 発見者を見失わないように見張る。
  • ③ 転落者救助のための操船法をとる。

2.転落者救助のための操船

(1) シングルターン(転落直後のとっさの操船法)

下図に示すように、人が転落した側に舵角を一杯にとって急旋回し、転落者に船首を向けつつ接近し救助にあたります。

(2) ウイリアムソンターン(昼間の他、狭視界時や夜間に元の進路に戻るための操船法)

下図に示すように、人が転落した側に舵角を一杯にとって急旋回し、原進路から60~90度したところで舵を反対舷一杯にとる。船首が原進路の反方位になるまで回頭し、元の進路上を反航しながら転落者を捜索、救助にあたります。この操船においてうまく元の進路上に戻るための最適反転操作時機は、それぞれの船の操縦性能によって異なります。そのため、何度の舵角で回頭しどれほど回頭したところで反転舵をとれば、元のコースに戻れるかといった目安は、常日頃より各船で測得しておくことが望まれます。

(3) 転落者への接近

転落者に近づくときは、大型船では転落者の風上側に船体をもってくるように操船するのが良いと言われております。その理由として、風上側から接近すると、救助艇の降下着水と救助活動に静穏な海域が確保出来ることから大型船では風上側からの救助が有利となります。なお、小型艇で転落者に接近する場合は、転落者の風下側に艇を付けるのが良いとされています。軽量の小型艇では波浪に伴う動揺中に艇が持ち上げられて転落者を船底に巻き込むといった危険があるため風下側からの救助が適しています。

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