海運プラザ 海運豆知識

第43回

荒天時における操船措置

荒天が予想されるときには正確な気象海象情報をもとに、荒天に巻き込まれないように迂回、避難などの処置を、時機を失することなく実行することが肝要です。しかし、一旦荒天に遭遇したときには強風、波浪に対しても船体に損傷を与えることなく、安全に凌ぐために以下に掲げる方法により適切な操船措置をとることが必要です。

1.措置を講じる時期の判断

航走中に海水の打ち込み(海水が甲板上に入り込んでくること)、船体同様、プロペラの空転、速力低下などの減少が激しくなったり顕著になれば、それを軽減するために、操船者はすみやかに安全な進路選定、適切な減速などの措置を講じます。

2.動揺を軽減するための進路選定

一般に波浪を船首20~30度方向から受けるように進路を取るのがよいとされております。
これは、正横または斜め後方からの波ではローリング(横揺れ)が同調しやすく、向かい風ではピッチング(縦揺れ)が激しくなるためです。

3.荒天中の操舵、回頭

波浪中では大きな横傾斜を起こさないためにも、大舵角の転舵や大角度の変針は極力避けなければなりません。しかし、どうしても必要な場合は、波の様子、動揺の様子を見計らいながら小舵角、低速で小刻みに回頭していくのがよいとされております。

4.波浪衝撃を緩和するための減速

減速措置は、波との衝撃力を軽減し、動揺を抑えて同調を起こしにくくし、また、海水の打ち込みやプロペラの空転を抑制する効果があります。実行に際しては思い切った減速が望まれます。

5.ヒーブツー(Heave to)

荒天に巻き込まれたときに、波が鎮まるまで待つための方法で、舵効きを最小限保てる程度に前進力を用い、波浪を船首20~30度に受けて荒天を凌ぐ方法です。この場合、船体を波に横たえないようにすることが肝心であり、そのためにも姿勢保持が可能な程度の速力維持が必要となります。

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