海運プラザ 海運豆知識

第48回

船の進行を妨げる力(水の抵抗)

航行中の船舶は、空気抵抗と水の抵抗を受けますが、特に水から受ける抵抗(流体抵抗)の割合が大きく、船が航行中に受ける流体抵抗は、おもに3つの成分からなり

①摩擦抵抗
②造波抵抗
③粘性圧力抵抗

と呼ばれております。
それぞれの成分が、船体の形状や大きさ、速度、そして水の粘性(粘りけ)などに複雑に依存しております。
以下に船の進行を妨げるこれら抵抗についてご説明します。

①摩擦抵抗

船体表面が水とこすれることで生じる摩擦による抵抗で、水中の船体の表面積に比例して大きくなります。航行中の船の船体表面には、水の粘性によって船体に貼りつくように流れの遅い領域が存在しており、これが摩擦力の生じる大きな原因となっています。現在、摩擦抵抗の低減方法としてマイクロバブルと呼ばれる装置の実用化が進められております。このマイクロバブルは、船底前方から直径0.5mm~1.0mmの微細な気泡を大量に発生させて船底を覆い、摩擦抵抗を減少させます。大型タンカーのような幅広の船舶では抵抗の約8割が摩擦抵抗であるといわれ実用化されれば高い省エネ効果があると期待されております。

②造波抵抗

造波抵抗とは、船が航行する際、水面に波を起こすことによって働く抵抗で、高速の船ほど大きく影響を受けます。これは、造波抵抗は低速では小さいが、速度を上げるとある段階で急激に上昇し、全抵抗の大きいな割合を占めるようになるためです。造波抵抗は、飛行機、電車、自動車などには無く、水面を移動する船舶特有の抵抗特性となっております。また、造波抵抗を減少する役目としてバルバスバウがあり、多くの船舶で採用されております。
※ 海運豆知識「第30回 バルバスバウ(球状船首)について」参照

③粘性圧力抵抗

粘性圧力抵抗も、水の粘性によって発生する抵抗です。前進する物体周囲の流体は、やがて物体表面から離れていき、その物体の後方には渦が発生します。その結果、物体後方の表面に働く圧力が低下し、前方に働く圧力との差が生じます。これが粘性圧力抵抗です。

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