海運プラザ 海運豆知識

第62回

船の停止距離

船は自動車や鉄道と違って「ブレーキ」といったスピードを落とすためだけの特別な装置はついていません。では、どうやって船を停止するかというと、船尾方向の水面下にある「プロペラを逆転」させます。逆転する事によって、前進と逆向きの力が働くので、徐々にスピードが落ちて最終的には停止することになります。

自動車や鉄道など地上の乗り物では地面の摩擦が大きいので、「ブレーキ」で車輪の回転を止めて地面の摩擦力を利用してスピードを落とすわけですが、船では水の摩擦が小さいため、効果的にスピードを落とす方法がありません。

自動車の場合の停止距離は、時速40kmで約22mかかるそうです。(乾いた路面でタイヤが新品のとき)船の場合、全速で前進し、その速度が0(ゼロ)になるまでの停止距離は、船の長さの平均7~9倍の距離が必要とされています。(弊社の小型内航船499G/Tでは、全長約65mで停止距離は約576m(約9倍))この数字は、気象・海象を加味していないため、自然の影響を受けた場合の停止距離は異なる場合があります。船の航海士は、これら自船の性能を頭に入れ、日夜操船をおこなっております。

なお、かつては、水中で邪魔板を出すことで船にブレーキを掛ける装置が考案されたことがあります。これは、飛行機が速度を落とすために使うエアブレーキという装置に相当するのですが、構造が複雑な割に効果が小さいため実用にはなりませんでした。

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