海運プラザ 海運豆知識

第71回

船長の権限と義務 ①船長の職務権限

船長とは、特定の船舶の乗組員で、船舶の指揮者であるとともに船主(船舶所有者)の代理人として、乗組員の監督,船舶・積み荷の管理,運航の指揮などについて、法律上多くの権限と義務を有しておりますが、一度に説明するにはボリュームが多いため2回に分けておこなうこととし、今回は、船長の職務権限について以下ご説明致します。

(1)指揮命令権(船員法第7条)

船長は、海員(船内での船長以外の乗組員)を指揮監督し、かつ船内にある旅客などに 対し、その職務を行うにつき、必要な命令をすることができる。

(2)懲戒権(船員法第22条)

船長は、船内規律を守らない海員を懲戒することができる。懲戒は、上陸禁止と戒告の2種がある。

(3)強制権(船員法第25~28条)

船長は、海員、旅客などが、凶器、爆発又は発火しやすい物、劇薬その他の危険物を所持するときは、その物につき保管、放棄などの必要な処置をすることができる。また、船内にある者の生命、身体又は船舶に危害を及ぼすような行為をしようとする海員その他船内にある者に対し、その危害を避けるのに必要な処置をすることができる。
船長は、海員が雇入契約の終了の公認があった後船舶を去らないときは、その海員を強制して船舶を去らせることができる。

(4)行政庁に対する援助の請求(船員法第29条)

船長は、海員・旅客などが人命や船舶に危害を及ぼしたり、船内の秩序を著しくみだすような場合、必要があると認めたときは、行政庁の援助を求めることができる。

(5)司法警察員としての職務(刑事訴訟法第190条など)

遠洋区域、近海区域又は沿海区域を航行する総トン数20トン以上の船舶の船長は、船内における犯罪につき、司法警察員として、犯罪の捜査、犯人の逮捕などの行為を行う。

(6)船内死亡者に対する処置(船員法第15条)

船長は、船舶の航行中、船内にある者が死亡したときは、命令の定める一定の条件のもとに、これを水葬に付すことができる。

(7)戸籍吏の職務(戸籍法第55条)

航海中に出生又は死亡があったときは、船長は戸籍吏の職務を担当する。

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