海運プラザ 海運豆知識

第73回

なぜ船は巨大化できるのか?

船が他の輸送システムに比べて優れている点は、ものすごく巨大化することが可能だということです。しかし、船はなぜ、こんなに巨大化することが可能なのでしょうか。それには「二乗三乗の法則」が関係しているからです。

(1)二乗三乗の法則とは?

方体の寸法を2倍にすると、底面積や表面積は4倍、体積や容積は8倍になります。同様に、ある物体をまったく同じ形状(相似型)で大きくすると、その物体の底面積と表面積は、寸法の比率の二乗で増え、体積と容積は三乗で増えます。

物体が大きくなっても同じ材料で作られているならば、その物体の重量は体積に比例して三乗で増えます。これが二乗三乗の法則です。

二乗三乗の法則

(2)設置面積と物体の重量

陸上にある物体は、その底面で地面に支えられています。車輪やタイヤが付いていれば、その接地面が物体の重量を支えているわけです。

ところが、物体が大きくなると接地面積は二乗、重量は三乗で増えるため、接地している単位面積当たりの重量は、次第に大きくなります。地面の強度には限界があるので、かならずどこかで物体の重量を地面が支えられなくなります。つまり、地面にめり込んで動けなくなり、ここが巨大化の限界になります。

対策としては、車輪の数を増やして接地面積を増やすか、舗装して地面の強度を増すことですが、どちらにも限界はあります。

(3)飛行機における二乗三乗の法則

飛行機は、翼が生み出す揚力で機体を支えています。機体を大きくすると重量は三乗で増えますが、翼面積は二乗でしか増えないので、どこかで揚力が不足して機体を支えられなくなります。この二乗三乗の法則があるため、陸の乗り物は大型トラックや鉄道車両、空の乗り物ならジャンボジェットくらいの大きさが、それぞれ実用上の巨大化の限界になってしまうのです。

(4)船の大きさに限界は無い?

船の場合、その重量を支えているのは水の浮力です。都合の良いことに、浮力は船の水面下の体積に比例します。つまり、重量と同じように寸法比率の三乗で増えるため、どんなに船が巨大化して重くなったとしても、その重量を支えてくれます。だから船は理論的にはいくらでも巨大化することができます。

現実には、港や水路、海峡の大きさ、建造や修理をするドックの大きさなどで、船の巨大化にも限界はあります。

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