海運プラザ 海運豆知識

第83回

空船航海の危険性とバラストについて

船が貨物を積み過ぎて航海することは危険であるので、積みすぎに対しては航海中の危険防止の立場から船舶安全法及び満載喫水線規定によって喫水の制約を与えていますが、その反対の軽喫水状態すなわち空船航海に対しては、法律に規定されていませんが、次のような相当な危険性があります。

1.空船航海の危険性

(1)操船の困難

 ① 軽喫水のため受風面積大きく、一般に船尾トリムの度合いが大きい。そのため船首部が風圧にたたかれて操船困難となる。

 ② 軽喫水のため舵が露出し舵効は低下する。

(2)水深期の空転

 ① 軽喫水のため、スクリュープロペラの露出度が大きく船体の同様に伴い空転する結果となり機関、船体に過度の振動、衝撃を与える。

 ② スクリュープロペラ、舵自体も空転、波浪の衝撃で損傷し易い。

(3)船体動揺が大きい

 ① 軽喫水のため、受風面積が大きいので波浪による横揺れが激しい。

 ② 横揺れ秋季は短いので波・風による不規則な激しい同様で船内重量物の移動衝撃を誘発し易い。

2.バラストについて

鋼船では空船航海に備え1.の(1)~(3)に掲げる危険を回避するために専用のバラストタンクを持っております。バラストタンクは、船舶が軽喫水航海の時、当該タンクに海水を漲水し、喫水を増加させることにより、復元性が増加し船体を安定させる役割があります。なお、当社のケミカルタンカーでは、カーゴタンクに海水を直接漲水できる設備をもった船舶もおります。

これは、当該タンクのクリーニング終了後におこなわれます。カーゴタンクへの海水漲水は、貨物を満載に積んだ状態と同じであるため、喫水が深く、復元性が非常に増し船体が安定します。

海運豆知識 第83回 空船航海の危険性とバラストについて

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