門(もん)散歩
Vol.9「青松寺」
青松寺
宗派:曹洞宗
宗祖:道元禅師
本山:永平寺(福井県)・総持寺(神奈川県)
山号:萬年山(ばんねんざん)
寺号:青松寺(せいしょうじ)
ご本尊:釈迦牟尼如来(しゃかむににょらい)
当初は麹町貝塚(現在の最高裁判所あたり)に文明8年(1476年)に開創され、「江戸貝塚青松寺」と称していました。
その後、慶長5年(1600年)に徳川家康公が江戸城の外堀を造営の際に現在の場所へ移転しました。
長州藩、土佐藩、津和野藩等が江戸での藩主の菩提寺としていたと伝えられています。
本堂
脇侍に文殊、普賢の両菩薩を従えた、ご本尊の釈迦牟尼如来がいらっしゃいます。
大正12年9月の関東大震災で消失し、昭和4年に当時では珍しかった鉄筋コンクリートにより新たに建立されました。
雲堂
本堂に向かって左側にある建物で修行僧や一般の方にも開放されている坐禅堂です。
玄関頭上には「獅子窟」(ししくつ)のレリーフが掲げられています。
江戸時代に青松寺に栄え、幾多の人材を世に輩出した駒澤大学の前身ともなった学林(=学校)の名前に因んでいます。
明治8年(1875年)に獅子窟学寮内に曹洞宗専門学校を開校。
翌年、高輪・泉岳寺学寮と駒込・吉祥寺学寮を統合し、現在の駒澤大学へと発展しました。
観音聖堂
本堂に向かって右側にある建物で、天井には飛天が舞う礼拝堂です。
鐘楼堂
山門をくぐった右手にあります。
現在の梵鐘(ぼんしょう)は昭和31年に鋳造されたものです。
大晦日の晩は除夜の鐘をたくさんの参拝者が撞かれるそうです。
梵鐘とは・・・
梵鐘の「梵」はインドの古代語で神聖・清浄を意味する言葉で、そのような音「梵音」を奏でる鐘が「梵鐘」です。
山門
威厳を備えた立派な山門が迎えてくれます。
この山門内には山門の威厳に負けない四天王像が睨みを利かせています。
四天王とは・・・
仏教の守護神である帝釈天に仕える4鬼神。
須弥山(しゅみせん=仏教における「世界の中心の山」)の中腹に住み、邪鬼を踏みつけながら東西南北の四方を守護しています。
守護している方角と名前は、東方=持国天(じこくてん:国を支える)、南方=増長天(ぞうちょうてん:五穀豊穣)、西方=広目天(こうもくてん:悪心をいさめ、仏心を起こさせる)、北方=多聞天(たもんてん:仏の道場を護って説法に耳を傾ける)です。
多聞天は四天王が揃っているときは「多聞天」と称されていますが、独尊の時は福徳を司るとして「毘沙門天」と称され信仰されています。
誕生童子と花祭り童子
山門をくぐり右手にある銅像です。
アクセス
- 東京メトロ三田線:御成門駅 A5出口より徒歩約5分
- 東京メトロ日比谷線:神谷町駅 3番出口より徒歩約8分
- JR:新橋駅 徒歩約15分
- JR:浜松町駅 徒歩約20分